楽園 夕木春央

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楽園

夕木春央 ★★★

 

殺人犯にならなければ脱出できない

 

『方舟』『十戒』の著者が仕掛ける“禁忌の驚き”

 

亡き両親から不動産を譲り受けた康之は、賃借人・海原の遺留品整理の際に、群馬の山奥の謎の物件の存在を知る。そこは、切り立った岩壁に囲まれた、「楽園」と呼ばれる奇妙な場所だった。恋人の沙織と一緒にそこを訪ね、探索をはじめた康之たちは、すぐに六人の“住人”に拿捕された。脱出のための条件はーー

「誰か一人を殺さなければならない」

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * …

 

「方舟」シリーズの最新作!

普段は勝手に神話シリーズと呼んでいますけれど笑

 

もうね!相変わらず!って感じです

相変わらず舞台設定はちょい荒め

いや、それは、無くない?みたいな笑

無茶じゃない?都合良くない?みたいな笑

 

でももうそれはいいんです

そういうものとして読んでくださいって思い切りが良い

 

個人的には「方舟」が一番好きではあるんですが、あれも推理は結論ありきですもんね笑

 

相変わらずミステリーなのに犯人探しが目的でないんですよね〜

方舟は犯人を見つけてからが倫理観をぶち壊してくるし

十戒は犯人を見つけるなって話だし

楽園は自分が犯人にならないといけない...

 

どれも今までに無い状況が新鮮で楽しいんです

クローズドサークル館モノとかだと「私部屋に戻る!」「電話線が切られてる...」「関係者を集めて下さい」みたいなお決まりの流れがあると思うんですが、そういうのが通じないのがこのシリーズの面白さだなあと思います

 

見たことない状況での心理戦なんですよね

 

主人公はもうちょっと意思を持とうな!先延ばしは良くないぞ!話も間延びしちゃうぞ!

 

なんかもう何を書いてもネタバレになりそうで書きづらいんですが笑

 

シリーズ1番の相変わらず!!でしたね笑

みなさんどこで気づかれましたか?

今回は愛する人を失わずに済んで良かったですね(?)

 

全体的に楽しく読むことができました!

これでシリーズ完結なのかな?

その気になれば続けられそうな気がするけど!

 

方舟、十戒を読まれた方にはとってもオススメです!

ぜひ読んでみてくださいね!


 

雪煙チェイス 東野圭吾

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雪煙チェイス 

東野圭吾 ★★

 

殺人の容疑をかけられた大学生の脇坂竜実。彼のアリバイを証明できる唯一の人物―正体不明の美人スノーボーダーを捜しに、竜実は日本屈指のスキー場に向かった。それを追うのは「本庁より先に捕らえろ」と命じられた所轄の刑事・小杉。村の人々も巻き込み、広大なゲレンデを舞台に予測不能のチェイスが始まる!どんでん返し連続の痛快ノンストップ・サスペンス

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * … *

 

東野圭吾のスキー場シリーズ、雪山シリーズなどと呼ばれる作品の一つです

 

事件の犯人当てではないのが新しいですよね!

ちなみに犯人は絶対当てられません笑

 

他の作品と比べるとスピード感は緩め

視点がどんどん変わるのでテンポ良く読めますが、王道ミステリが読みたかった私にはちょっと違ったかも

 

ゲレンデ内での追いかけっこを楽しめるかが分かれ道です!

あとスキーやスノボが好きな人が読んだら楽しいだろうな〜

 

あらすじにどんでん返し連続とありますが、特にそんなどんでん返し感はないのでサラッと読めました!

 

さすが東野圭吾さんだけあって文章は読みやすく、良きハッピーエンドです

 

このシリーズは不快感なく読めるのも魅力ですね!

よければ読んでみてくださいね!

 

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探偵さえいなければ 東川篤哉

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探偵さえいなければ

東川篤哉 ★★★☆

 

関東随一の犯罪都市・烏賊川市では、連日、奇妙な事件が巻き起こります。でも大丈夫。この街では事件もたくさん起こるけど、探偵もたくさんいるのです。ひょっとしたら、探偵がいなければ事件も起こらないのかも……。

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * … *

 

烏賊川市シリーズの短編集です

今回もゆる〜くユーモラス〜

 

短編集くらいがちょうどいいけど、しっかりミステリーな作品が収録されています

 

今回の探偵は鵜飼さんだけじゃありません

警察も朱美さんもみんな探偵です

ほんとに酷い犯罪都市ですね!

 

「とある密室の始まりと終わり」なんて書き様によってはとんでもないグロですよ!

ユーモアじゃ隠しきれないグロです!

でも他じゃ見れないとんでもない解決で面白かった!

 

「ゆるキャラはなぜ殺される」はあまりにもゆるすぎる!

なんならトリックもオチもゆるい!

いいのかこれで...これだけ解決してないですよ!

 

「被害者によく似た男」はそこがキーポイントになるんだろうな〜と思いながら読みつつも、そのオチになるとは思わなかった!

もーちょっとだったね!!

普通のガチガチの裏付け捜査が入れば成立しないけど、烏賊川市の警察なら欺けそうだな...

 

みんな大好きな烏賊川市シリーズの登場人物が次々出てきて楽しかったです!

 

短い中にも伏線が張られていたり、予想がのトリックが使われているのが良いですね!

 

ぜひ読んでみてくださいね!

 

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難問の多い料理店 結城真一郎

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難問の多い料理店

結城真一郎 ★

 

ビーバーイーツ配達員として日銭を稼ぐ大学生の「僕」は、注文を受けて向かった怪しげなレストランで、オーナーシェフと出会う。

彼は虚空のような暗い瞳で、「お願いがあるんだけど。報酬は1万円」と、嘘みたいな儲け話を提案し、あろうことか僕はそれに乗ってしまった。そうして多額の報酬を貰っているうちに、僕はあることに気づく。どうやらこの店は「ある手法」で探偵業も担っているらしい、と。

不自然な焼死体が出たアパート火災、空室に届き続ける置き配、 謎の言葉を残して捕まった空き巣犯、なぜか指が二本欠損した状態の轢死体……。オーナーは、配達員に情報を運ばせることで、どんな謎も華麗に解いてしまう。

そして、配達員にこう伝えるのだ。

――「口外したら、命はない」と。

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * …

 

とあるウーバー限定レストランに次々と持ち込まれる謎の数々って感じの話

連作短編集です

 

どうでしょうねぇ...ツッコミどころが満載すぎて...

 

繰り返しの文章も読むのを絶妙にしんどくさせるんですよねぇ

登場人物の背景とかもあんまり興味を持てず...

 

謎解きもかなり無理矢理かも

いやぁ他の方法選ぶやろと思ってしまう〜

 

シェフはシェフでこんな費用かけてウーバーの人使う意味ないしぃ

手間も費用もリスクもかかる方法をこのタイプの人間は取らんと思う〜

 

とはいえ1話目の火事の現場に飛び込んだ女の子の話は中々良きでした

人の心が無くて!

 

ずーっと伏線を張ってる感があったら最終話でひっくり返してくるかと思ったけど...

 

面白いと思えるポイントがあまり無かったかも

真相をお話ししますもピンと来なかったから相性悪いんでしょうね笑

 

サクサク読めるので前作が好きだった方にはハマるかも!良ければ読んでみてくださいね

 

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さかさ星 貴志祐介

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さかさ星

貴志祐介 ★★★☆

 

呪われよ 子々孫々の果てるまで

戦国時代から続く名家・福森家の屋敷で起きた一家惨殺事件。死体はいずれも人間離れした凄惨な手口で破壊されており、屋敷には何かの儀式を行ったかのような痕跡が残されていた。福森家と親戚関係の中村亮太は、ある理由から霊能者の賀茂禮子と共に屋敷を訪れ、事件の調査を行うことになる。賀茂によれば、福森家が収集した名宝・名品の数々が実は恐るべき呪物であり、そのいずれか一つが事件を引き起こしたという。賀茂の話を信じきれない亮太だったが、呪物が巻き起こす超常的な事象を目にしたことで危機を感じ始める。さらに一家の生き残りの子供たちにも呪いの魔の手が……。一家を襲った真の呪物は? そして誰が何のために呪物を仕掛けたのか? 数百年続く「呪い」の恐怖を描く、待望の長編ホラー。

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * …

 

大好きな貴志祐介さんのホラーです!

ぶ、分厚い!!

なかなか覚悟のいる分厚さです!

 

ホラーという事前情報だけで読み始めましたが、ホラーミステリか??ヒトコワか??幽霊か??バケモノか??

 

全部混ぜかも!!!!笑

 

いやぁ、一作の中にこれだけの呪物が出てくる本、他にないんじゃなでしょうか

揃いも揃って全部ダメ

 

どんどん悪化してゆく怪異から子供達を守れるか!頼れるのは正体不明だけどめちゃくちゃ強い霊能者だけ!

あれ...?本当に信じていいの...?

 

強すぎる呪物と戦いながらの心理戦でハラハラします

結局自分が頑張るしかないんや!!

 

数々の呪物の説明を見るだけでも楽しいですし、現象が派手でいいですね

 

しっとりじっとりなジャパニーズホラーが好きな方はちょっと違うかもですが、私は結構楽しめました!

 

最後のシーンも読んでてかなりドキドキしましたし、

題名は...そういうことか〜!

って感覚も気持ちよかったです!

 

よければ読んでみてくださいね!

 

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人間標本 湊かなえ

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人間標本

湊かなえ ★★★

 

人間も一番美しい時に標本にできればいいのにな

蝶が恋しい。蝶のことだけを考えながら生きていきたい。蝶の目に映る世界を欲した私は、ある日天啓を受ける。あの美しい少年たちは蝶なのだ。その輝きは標本になっても色あせることはない。五体目の標本が完成した時には大きな達成感を得たが、再び飢餓感が膨れ上がる。今こそ最高傑作を完成させるべきだ。果たしてそれは誰の標本か。――幼い時からその成長を目に焼き付けてきた息子の姿もまた、蝶として私の目に映ったのだった。

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * …

 

イヤミスの女王の作品です

イヤミス!イヤミスですね!!

 

あらすじを聞いたときは黒蜥蜴の剥製のオマージュかな〜と思っていました

 

作品に登場する標本はすっごく趣味が悪いのに、見てみたい...

と思ったら映像化してるんですね!

なんか少年キャストが思ってたのと違うけど、標本シーンのために見てみたいかも!

 

レポートが淡々としているのに内容はエグくて、その温度差が良いですね

 

そんな美少年ばっかりぃ?とか随分うまいこと話が進みますなあ、とか色々思いながら読みましたが、なるほどね〜〜

 

蝶の世界に魅せられた犯人が、どうしてここまでの事件を起こすことになったのか

 

あまりにも利己的!人の心はどうした!!

四方八方に被害者しかいなくてみんなかわいそう...

さすがイヤミスの女王...

 

神様からのギフトなんて、ない方が良かったのかも知れませんね

でも湊かなえさんの作品の素晴らしさもギフトなのかな...

 

よければ読んでみてくださいね!

 

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永遠の記憶 東野圭吾

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永遠の記憶 

東野圭吾 ★★★★★

 

内海薫が刺された。

犯人は70歳ほどの老人。飛び降り自殺を図るも失敗し、取り調べには黙秘を貫く。

やがて内海に恨みを抱く若い娘が捜査線上に浮かぶが、老人との関係は不明。それどころか内海への本当の復讐はこれからだった。

彼女が迫った「究極の選択」とは一体――。

一方、湯川と草薙は、老人の“ある持ち物”を手掛かりに、「忘れてはいけない謎」の扉を開く。

 

* … * … * … * …* … * … * … * …* … * …

 

東野圭吾さんの遺作となった小説です

 

東野圭吾さんが亡くなってしまうなんて本当にショックで...

日本のミステリの入り口にして頂点と言える方だったと思います

 

あれだけの完成度の作品をこんなスパンで出せる方いないですよね...

 

ただ、最後の作品がガリレオの最終章というのは本当にかっこいい

 

無限に感傷に浸ってしまうので内容に移ります

 

まず、この作品はガリレオシリーズを知っていないと全く楽しめません!

最低限ドラマの一期と映画の最初の一本は見ておいていただきたいです!

 

ドラマと小説では内海さんの登場タイミングが違ったりするんですが、まあ大丈夫です!

 

さて、ミステリーのシリーズものの中で、ガリレオは作品の中で時間が進むのが特徴的ですよね!

 

永遠の記憶でも前作からある程度の時間が経ち、登場人物のライフステージが変わっていたりします

 

ガリレオも内海さんも草薙さんも歳を重ねてるんですよねぇ

 

事件としては地味で小さく、大した謎もないように感じます

この、ガリレオの最終章!という大きな作品でやたらと派手な事件を起こさないのが東野圭吾さんの良さかも知れません!

 

私なら日本全国を巻き込んだ爆破テロや細菌テロをガリレオが食い止める!みたいな作品にしたくなっちゃうかも笑

 

東野圭吾さんっぽさ溢れる事件の背景を読み解きながら、するすると事件は終わりを迎えます

 

そして後半...

そうかぁ〜〜東野圭吾さんはずっと解かれていなかったこの謎を最後に解いたのか...

 

東野圭吾さんの最高傑作の中で、たくさんの人の頭から抜け落ちてしまっていた謎

そんなの別にいいじゃないか!と顔すら覚えていなかったその人のこと

 

気づいた時には動悸がして鳥肌が立ちました

 

誰もに人生があって親がいて...当たり前なんですけどね

 

発売日に読み始めて結局一晩で一気読みしてしまいました

その後丸一日くらい余韻から抜けれずぼんやりしてしまいました...

 

 

ああ、これで本当に終わりなんだなぁ

寂しい...本当に天才で大好きでした...

 

東野圭吾さんの遺作

ぜひみなさんにも読んでいただきたいです

 

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